クライアント情報
H.Sさん 男性
主訴:背中の過緊張
目的:背中の緊張の緩和
病歴:特に無し
スポーツ歴:現役の空手選手・指導者

姿勢の評価と分析前額面(前方・後方から見る)より、右肩わずかに下方、右骨盤上方、体幹左側屈・左回旋が起きている。
矢状面(横から見る)より、頭部前方移動、胸部後方移動、腰部前方移動&前傾変位となっている。
これらの姿勢分析からすると、前額面での歪みは少なく、また痛みの左右差も無い為、前額面における歪みは、主訴に大きな影響を与えてはいないと考えられる。
次に矢状面での歪みを考えると、この歪みの状態は「前湾・後湾型」に近いといえる。この姿勢は通常ならば、骨盤は後傾し、その代償として猫背になるのだが、今回のクライアントにおいては、骨盤はわずかに前傾位であり、胸部の脊柱も後方移動はおこしているが、屈曲はおこしておらず(猫背ではなく)、重心バランスは頭部の前方移動でとっていると考えられた。その結果として、背中〜腰の筋肉は過収縮を起こし、慢性的な過緊張状態に陥ったと考えられる。
改善に向けての方針であるが、まずは慢性的に緊張・短縮している腰・下背部の緊張、骨盤の前方・前傾の原因となっている腸腰筋の緊張を弛める。次に相対的に弱っている、腹部・臀部・ハムストリングを鍛える必要があると思われる。
※現役の空手家であり、一般の方に比べるとはるかに筋力は強い。要は筋バランスの問題であり、前後左右の筋バランス、アウターとインナーの筋バランスの問題により、この歪みが生じているのである。特にこのケースではアウターとインナーのバランスが悪くなっており、骨盤や背骨の位置に関わるインナーマッスルがアウターマッスルに完全に負けており、この姿勢変化が起こったと思われる。
実施内容と考察最初の一月(コンディショニング回数4回)で主訴である背中の痛みは、ほぼ改善に導けたと思われる。
内容的には上記のとおりのコンディショニングを行った。関節可動域に問題がなく、筋バランスの問題だけならば、やはりかなり早期に改善するパターンが多い。
症状改善という観点から見るならば、非常に簡単なケースであったと思われる。
空手の指導者で日常的に身体を強く動かし、ウェイトトレーニングなどもかなり行っている為、筋バランスが非常に崩れやすいのが問題点と言えよう。
このように身体を動かすことを職業とされる方は、コンディショニングの概念をしっかり理解して、ご自身で身体のケアができる必要があると思われる。
その後のコンディショニング症状改善後も、引き続きコンディショニングを行っているのだが、目的は「動きの改善」である。
空手の指導者でもあり、スポーツ選手全般に必要な「中心軸」と「股関節軸」の軸感覚を鍛えるコンディショニングに入っている段階である。
現状においてはまだ「中心軸」感覚を鍛えている最中である。
中心軸をしっかりと保つことで、強くしっかりとした動きが可能となる。
動きを通して身体の中心を意識してもらわなければならない為、その感覚を感じてもらうまでに少し時間がかかるのが難点と言える。